猫乳がんの抗がん剤感受性検査について

猫の乳がんの現状と課題

猫の乳腺腫瘍は犬と異なりほとんどの場合悪性であり、リンパ節の転移率や再発率も高いため、外科手術のみでの根治が困難とされています。手術後の化学療法として、ドキソルビシンやカルボプラチンが主に用いられるが、生存率の延長や再発予防に有効であるという明確なエビデンスは得られていません。また、多くの症例が民間動物病院で治療が実施されているため、大学病院への来院件数は少なく、治療法改善につながる研究がほとんど進んでいません。

そこで当研究室では猫乳がんのオーダーメイド抗がん剤感受性検査確立のために、猫

乳がんオルガノイドプロジェクトを立ち上げました。当プロジェクトは獣医がん臨床研究グループ(JVCOG)およびキャットリボン運動との連携によって進められております(下図)。

実際のサンプル受け渡しから抗がん剤感受性検査までの流れは以下の通りです。

本プロジェクトを進めることによって、術後化学療法の最適な選択が可能になるとともにドキソルビシン、カルボプラチンに代わる最適な化学療法のコンビネーション療法や、有効な分子標的薬の探索につながるごとが期待できます。